福山市は、
中国地方の中南部あるいは
広島県南東端に位置している。福山市役所から各市市役所までの高速道路を利用した道程は、
大阪府大阪市まで236km、
山口県下関市まで302km、広島県
広島市まで107km、
岡山県岡山市まで70km、
愛媛県松山市まで116km、
香川県高松市まで114km、
島根県松江市まで217kmとなっている(MapFan webによる数値より)。市域は全域が旧
備後国に属し、
三原市北部の
大和町を源とする
芦田川の河口に広がる福山平野に市の中心地がある。市の南端は
瀬戸内海に面し、北部山岳地帯は概ね標高400〜500メートルの吉備高原西南端部にある通称「神石高原」南端から形成される。ここは倉敷市へ注ぐ
高梁川支流
小田川流域である。そして市街地は概ね、旧福山市街・東部(蔵王・春日)地区・松永(旧松永市)地区・北部(神辺・駅家・加茂)地区に大別されるが各地域とのアクセスも決して良好とは言えず、市民性も地域により若干異なる傾向がある。
福山都市圏は岡山県の南西部の
笠岡市や
井原市にも及び、県境を越えた連携が政経民間で様々見られる。福山市を中心とする都市群は
備後都市圏とも呼ばれる。
・ 福山市は瀬戸内海式気候に属し広島県内でも降水量が少なく(年間約1200mm)河川の流量が少ないのが特徴である。そのため市街化の進んだ地域を中心に河川の汚濁が顕著で下水道事業などによって改善された地域もあるものの、多くの場所で
水質汚濁が問題となっている。流水量の少なさや
河口堰による汽水の消滅等の影響で市内を南北に流れる
芦田川は中下流の汚濁が激しく、中国地方の一級河川での水質は34年間ワースト1(2006年現在)を続けている。
・ 市域の北半分および芦田川より西部は中国山地に連なる山地となっている。植生は平野部に近いほど
アカマツが多く、単調な傾向にある。山並みは風化・侵食を受けやすい
花崗岩が多いため起伏が激しく、川沿いを中心に多くの谷が形成されている。標高はそれほど高くなく
吉備高原南端の市内最高峰の京ノ上山で611m、二位の蛇円山で546m、三位の笠木山は513mである。北部の山野町付近には部分的に石灰岩質の地質もあり、特に
高梁川支流の
小田川渓谷を作り上げている猿鳴峡があり、近くには県天然記念物の”矢川のクリッペ”や”上原谷石灰岩巨大礫”という石灰岩に纏わる名勝も存在する。また隣接する
井原市には石灰岩の採石場(
芳井鉱業所)もある。
・ 南側は
瀬戸内海(
備後灘)が広がり多くの島が点在しているが、福山市に属する島はあまり多くない。福山市沖は閉鎖的な瀬戸内海のほぼ中央に位置しており、満干差は非常に大きく平均で2mを超え、海流の速度は部分的に非常に速い。波は穏やかで湖のように無いときもあり、波高は通常で50cm未満、荒れても2m程度である。
津波の心配はほぼなく被害を受けた記録は存在しない(ただし、明治17年(
1884年)の台風による高波では大きな被害が発生している)。市で最大の島は田島で本土(
沼隈半島)とは橋が架けられている。海底面は起伏があまりなく水深は深くとも30m程度である。かつての福山市沖は干潟が多く存在し豊かな自然に恵まれていたが、その大半は江戸時代からの干拓や日本鋼管福山製鉄所(現
JFEスチール)建設の埋め立てなどにより消滅している。現在は家庭・工業廃水などの影響により
福山港周辺の汚濁が深刻で特に夏期には海水が茶色あるいは乳白色に染まることもしばしばである。しかし、
鞆の浦など湾岸沿いの大部分も透明度は高くないが陸から5km程度沖合に出れば(瀬戸内海としては)非常に綺麗である。