家畜のエサとなる牧草が生えている土地あるいは栽培されている土地を牧草地という。これは、牧場主や企業の所有する私的な牧草地と、住民に広く開放されているされている
地域コミュニティの
共有の牧草地とに二分できる。後者には、自然地形をそのまま利用した共有の放牧地も含まれる。近代的な牧畜あるいは
先進国の牧草地は、前者であるが、歴史的には後者の自然地形を利用した放牧地あるいは地域コミュニティの共有の牧草地が主流であった。
歴史的に見ると、自然地形を利用した放牧地あるいは地域コミュニティの
共有地にあって、牧草利用者(
牧畜家)は、お互いの牧畜に配慮して牧草を
家畜に食べさせてきた。共有地(
コモンズ)を巡っては、牧草利用者が過剰に家畜を飼育し、共有地の牧草を収奪的に利用する過放牧が進行するとして、「
コモンズの悲劇」が主張されることもある。しかし、歴史的にみると、
コモンズの悲劇によって、牧草地が劣化した事例はほとんどないとも考えられる。