決められた無線局との間で確実な通信が出来れば十分であるため、最小限のスイッチ・つまみを備えるのみで、アマチュア無線機のような運用者の裁量で機能や特性を変更するための多数のスイッチやつまみは持たない。多くの場合、電源スイッチ(及び連動する通電表示灯、通話状態表示灯)と音量調整つまみ、
スケルチ調整つまみ、チャネル切替スイッチのみである(運用周波数が一つの場合はチャネルスイッチはない。音量・スケルチが内部で調整されていて操作出来ない機種さえもある)。悪天候・荒天・悪条件の中で使用される(特に消防用携帯無線機は裸火に曝される事さえある)事も想定し、防塵・耐水・耐衝撃性に優れた筐体を持つ。
確実な通信という観点から、耐妨害性に重点を置いた回路構成となっている。感度についてはアマチュア無線とは異なり予め利用状況(所持者間の距離や地形、基地局の機器・配置)を含めた総合的な設計により十分な信号強度を想定する。感度が良すぎると
オーバーリーチとなり混信の原因となることから、無線機とアンテナの間に
減衰器(アッテネータ)を挿入して感度を落とすことさえある。このため、少々の感度低下を許容して、急峻な特性のフィルタが使われる。複数の運用周波数に対応するためPLLシンセサイザを用いたものが一般的である。運用周波数が一つの場合であっても変更できないのみで専用の設計はされないことが一般的である。
VCOのC/N(搬送波対雑音比)には特段の注意が払われる。設計は多機能が要求されない分、高性能・高信頼性に注力される。