原子と比べて原子核は非常に小さく、たとえば最も小さい水素の原子核(つまり
陽子)の大きさはおよそ半径 10
-15 m = 1 fmである。より重い原子核ではその
質量数のほぼ1/3乗に比例して大きな半径を持つが、大きなもの、たとえば鉛でも10 fm を下回る。水素原子核以外では、その狭い空間に正電荷をもった陽子が複数存在するため、互いに大きな
斥力(
電磁気力)を受ける。この斥力に打ち勝って原子核を安定に存在させているのは、中性子の作用である。陽子、中性子の核子間には
中間子を媒介した
核力が引力として働き、これが電磁気的反発力に打ち勝って原子核を安定化させている。
原子核の質量を半経験的に説明する、ヴァイツゼッカー=ベーテ(Weizsaecker-Bethe)の半経験的(semiempirical)質量公式(原子核質量公式、他により改良された公式が存在する)がある。
原子核の安定性は、陽子、中性子の数と深く関わっており、特に原子核を安定にさせる数(
魔法数)が存在する(液滴モデル、集団運動モデル、など)。ただし、最近の不安定核の研究によって極端に中性子過剰な核などではこれまで知られてきた魔法数の系列が消失することがわかってきた。