中間径フィラメント(ちゅうかんけいフィラメント、intermediate filament)は、
細胞骨格を構成するフィラメント成分の一つであり、
アクチンフィラメントと
微小管の中間の太さである。また、細胞骨格の3つのフィラメントの中で最も溶けにくい繊維である。
核を囲む形で篭状の構造をとり、核を固定する働きをしている。
医学領域では、比較的高
分化な
腫瘍が、由来となった
組織の中間径フィラメントの細胞特異性を失わないことを利用して、
病理診断の際に
組織型を鑑別するための、
酵素抗体法免疫染色のマーカーとして用いられる。しかし、極めて低分化な
悪性腫瘍になると、中間径フィラメントにも
変異を生じていることがあり、必ずしも上手くいかない。具体的には悪性上皮性腫瘍である癌は一般にはケラチンを発現し、一方間葉系のマーカーであるビメンチンは発現しない傾向があるが、癌の分化度が低くなるにつれて、ケラチンの発現は弱くなり、ビメンチンの発現が起こるようになる。また、非上皮性腫瘍であっても、一般に上皮性マーカーと呼ばれているケラチンなどが発現することもあり、診断を行う際には複数のマーカーをあわせて診断する必要がある。