π電子を持つ原子が並んだ環が
メビウスの帯のように途中でよじれ、環を1周するにともなって位相が反転する構造を考える。そのような
アヌレンについて、ヒュッケル則とは逆に、π電子の数が 4n 個になったときに安定化することが計算化学で予言され
[Heilbronner, E. Tetrahedron Lett. 1964, 5, 1923-1928. DOI: [外部リンク] 10.1016/S0040-4039(01)89474-0]、メビウス芳香族性と呼ばれてきた。メビウス芳香族性は長い間理論上のものにとどまっていたが、21世紀に入り実際にいくつかの例が合成され、NMR 上の異方性効果などで芳香族性の寄与が確かめられるようになった
[Ajami, D.; Oeckler, O.; Simon, A.; Herges, R. Nature 2003, 426, 819-821. DOI: [外部リンク] 10.1038/nature02224][Stepien, M.; Latos-Grazynski, L.; Sprutta, N.; Chwalisz, P.; Szterenberg, L. Angew. Chem., Int. Ed. 2007, 46, 7869?7873 DOI: [外部リンク] 10.1002/anie.200700555][Tanaka, Y.; Saito, S.; Mori, S.; Aratani, N.; Shinokubo, H.; Shibata, N.; Higuchi, Y.; Yoon, Z. S.; Kim, K. S.; Noh, S. B.; Park, J. K.; Kim, D.; Osuka, A. Angew. Chem., Int. Ed. 2008, 47, 681-684. DOI: [外部リンク] 10.1002/anie.200704407]。