テクニカルダイビング wikipedia|無料辞書
テクニカルダイビング (Technical diving) とは、オーバーヘッド環境(閉鎖環境)と減圧(仮想閉鎖環境)を伴う大深度への潜水のことである。
テクニカルダイビングは、
1950年代より行われていた直接水面まで浮上することのできない
洞窟(海中鍾乳洞、
泉なども含む)や
沈船など
オーバーヘッド環境(詳しくは
洞窟潜水の項参照。)の潜水技術や知識を元にして、
1980年代に
NOAA(米国海洋大気圏局)などで研究されてきた
混合ガス潜水技術を用い、仮想天井の
減圧停止を伴い、それまでは潜る事の出来なかった大深度潜水(水深40mから100m程度まで)を安全に出来るよう体系化された
レジャーダイビングを指す。1990年代に入り雑誌で紹介されてからテクニカルダイビングと呼ばれる。
テクニカルダイビングは、全てのレジャーダイビングの安全管理の基礎となっており、特に
ケイブダイバーは各レクリェーショナルダイビング指導団体のトレーニング部に所属もしくは顧問をしている。
通常テクニカルダイビングとカテゴリーされる以外の見解として、
システム潜水に用いられるような高度な器材(オンデマンドヘルメット)などを用いてレクリエーショナルダイビングの潜水領域に潜るレジャーダイビングをもテクニカルダイビングと称する場合もある。しかし、Technical DivingのTechnicalは高度な
ダイビング器材のみを指す形容詞にされる場合もあるが、これらを使いこなすための技術を一般的にTechnical Divingと称することはない。なので、橋梁や油田など水中工事で行う潜水や、自衛隊や海上保安庁などが行う潜水とは理論などで共通するものがあるが別物である。なお、沈船などの水中構造物の内部や水が満ちた洞窟内部に進入する上級スクーバダイビングをオーバーヘッド環境ダイビングと呼ぶダイバーもいる。
実施に当たっては、スモールステップ・プログラムが確立されておりシニア世代にテクニカルダイバーは多い。日本のダイビング業界は利益追求主義であり、少ない経験値でステップアップしたがる傾向のためか、レクリェーショナルを超えた知力、体力、技能が要求され、これらを身に付けるために莫大な時間が必要と勘違いしているダイバーが多い。またNAUI(米国水中指導者協会)エンタープライズは、海外本部で40年以上テクニカルダイビング部門NAUI-tecを開催しているにも関わらず、国内NAUIでは取扱う能力のない会社もある。
海外テクニカルダイバーは精神の安定と身体の柔軟をはかるため
ヨーガを導入する人も多い。
テクニカルダイビングの中でもケイブダイビングは、下記の年表を見れば判る通り、
レクリェーショナルダイビングより古くから行われている。いわばレジャーダイビングの原型となった潜水探険を含む。
◆歴史年表
NACD(米国洞窟潜水協会)設立
NAUIのTec部門新設 |
CDAA(豪国洞窟潜水協会)設立 NSS(米国洞窟学会)の洞窟潜水部門新設 |
混合ガス潜水の技術がレジャーに進出。 ケイブダイバーによりレジャー向けの混合ガス潜水確立。 |
| IAND(現IANTD、国際ナイトロックステクニカルダイビング協会)設立 |
| PSA (現PSAI、国際プロフェッショナル潜水協会) 設立 |
| 雑誌でケイブなどに混合ガス潜水を導入した分野をテクニカルダイビングとして紹介される。 |
PADI商品開発部門DSAT(潜水科学テクノロジー)をテックレック団体として業務変更 ※レクリェーショナルとテクニカルの中間位置づけ |