人類がサフル大陸に進出したのは、
最終氷期にあたる紀元前6万〜5万年の
旧石器時代である。そのため、当時は海面が現在より80メートルも低かったとされ、大陸が形成できた。しかし、それでもサフル大陸に最も近い現在の
東南アジアとなる
スンダランドからは80キロメートルの距離があり、この時代の人間は簡単な石器しか作れなかったため、意図的な航海だったことが予測されている。サフル大陸に渡った人類の痕跡は、石器類の人工遺物、埋葬された人骨などである。最も古い人類の痕跡は北部、東南部から発見されており、年代は約6万年前なので、上陸した地からかなり遠い東南部から報告されているということは、かなり速いスピードで人類がサフル大陸に進出して行った事が分かる。また、オーストラリアの古い遺跡が、サフルの海岸沿いに位置していることから、海岸沿いに人類が進出したものと思われる。
移り住んだ人類の特徴は、オーストラリア東南部からの出土人骨から解析されており、大きく分けて2タイプある。1つは
ウィンランド湖、
コウ沼遺跡、
コフナ、
クーボル遺跡などから出土しているタイプで、より古く、ごつい体型で、15000年前から5000年前にかけて出土しているタイプである。もう1つは、華奢で、明らかに
新人類に属していると思われるタイプは、62000年前とかなり古いものであった。このことから、サヘル大陸に移住してきたのは新人類で、そこからごつい体型の人類が派生したという一元説が現在の通説となっている。
生活形態は旧石器時代のままで、簡単な石器しか作れなかった。そのため、狩猟を主とする生活を送っていた。また、海洋資源の利用も30000年から20000年前には行われていたとされる。30000年前には、中央部の乾燥地域にも進出した。ただし、当時は冷涼・湿潤な地域で、大変暮らしやすい地域だった。