クメン法は
第二次世界大戦後のクメン製造プラントの有効利用法のひとつの解答であった。第二次世界大戦は
航空機の戦いであり、高圧縮率の
レシプロエンジンを駆動するためには
オクタン価の高い燃料を必要とした。そこで提案されたのは
イソプロピルシクロヘキサン C
6H
11CH(CH
3)
2 のように枝分かれの多い脂環式炭化水素であった。この原料としてクメンを製造するためのプラントが建設されたが、すぐに終戦を迎え、その後は
ジェット機の時代となったためクメン・プラントは目的を失った。しかしクメンが常圧で空気中の酸素によって
酸化されやすいことがわかり、生じたクメンヒドロペルオキシドを効率よく分解する方法が確立されたので、フェノールの製法としてのクメン法が他の方法を駆逐して主流となった。