ガーゼという言葉は明治時代に、ドイツ語から医学用語が沢山移入された言葉のうちの一つで、ドイツ語では
ゴーズ (織物)とガーゼ両方の意味がある。元となったゴーズという言葉は、
中東の
ガザから来たという説と、
アラビア語の「qhazzah」または
ペルシア語「qazz」から来たという説がある。この「qhazzah」「qazz」とも絹織物を指していたが、この絹織物は粗製の織物で、ヨーロッパに伝わったときに粗製織物全般を指す言葉になったとされている。
精錬、漂白された粗布は衛生材料の保護ガーゼ(精製綿紗)にしばしば用いられ、
消毒液を浸し患部につけたり、肌着に用いたりする。
救急箱の必需品である。ただし、昔から傷口にはガーゼを当てていたが、近年、傷を治すために分泌される体液をガーゼが吸収するため傷の治療には害があるとも言われている。以前は、
日本薬局方にも収載されていたが(そのため「日局ガーゼ」「日局滅菌ガーゼ」は
薬事法上の医薬品であった)、現在では項目が削除されている。
手術時においては滅菌ガーゼが大量に使用される。吸湿性を生かして血液を吸収するのに用いるほか、
鉤で組織を牽引するときに、組織が損傷しないように
鉤と組織の間にガーゼをはさんだりもする。手術後に体内に放置するということがないように使用したガーゼはカウントが行われ、またX線写真で位置がわかるように鉛付きガーゼが用いられることもある。