カルシトニンは血中のカルシウム濃度の上昇により分泌が促進され、カルシウム濃度が低下すると分泌が抑制される。カルシトニンは
破骨細胞に存在するカルシトニン受容体に作用して骨からのカルシウムの取り込みを抑制し、骨へのカルシウムと
リン酸の沈着を促進する。尿中へのカルシウムとリン酸の排泄を促進する作用も有する。また長期的には、新たな破骨細胞の形成を抑制して、骨形成作用を相対的に増加させる。
腎臓に対しては薬理的用量では腎臓のカルシウム排泄を増加させるが、生理的用量では腎臓のカルシウム排泄を減少させる。生体内でカルシトニンと拮抗する作用を持つ物質は、
上皮小体から分泌される
パラトルモン (PTH)である。カルシトニンは
ガストリン、
コレシストキニン、
ドーパミン、
エストロゲンにより分泌が促進される。ヒトではカルシトニンの意義はそれほど重要ではないようで、甲状腺を全摘除してしまっても血清カルシウム濃度は正常範囲に保たれる。