イオン半径 wikipedia|無料辞書
◆ 概要
X線回折により得られる原子間距離は陽イオンと陰イオンの半径の合計であり、単独イオンの半径を直接求めることはできない。そこで、
1927年に
ライナス・ポーリング(Linus Carl Pauling)は1価イオンについて半径が
有効核電荷に
反比例するものと仮定して半径を求め、これを基に結晶構造のデータがあるものについて各種原子のイオン半径を決定した。
これらのイオンは共に
ネオンの
電子配置 1s
22s
22p
6 をとり
スレーター軌道に基いて遮蔽定数を求めると 4.15 となる。ナトリウムイオンの有効核電荷は 11-4.15=6.85 、フッ化物イオンは 9-4.15=4.85 となり、イオン半径比は以下のようになる。これから
=95 pm、
=136 pm が求まる。
:
また
塩化ナトリウム型構造である
ハロゲン化
アルカリの格子定数は以下のようになる。これらのデータよりイオン半径の差が求められ、先に求めた Na
+ および F
- の半径を用いてその他の各種イオン半径が求められた。
以下にポーリングによるイオン半径(pm)を示す[L. Pauling, The Nature of the Chemical Bond, 3rd Edn., Cornell University Press, Ithaca, N. Y. (1960).][FA コットン, G. ウィルキンソン著, 中原 勝儼訳 『コットン・ウィルキンソン無機化学』 培風館、1987年][長島弘三、佐野博敏、富田 功 『無機化学』 実教出版]。